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3日目

いよいよ講習会3日目。もちろん朝はフィットネス・トレーニングからです。とは、言っても今日はスイムのフォーミングも含めた緩い練習でした。

朝食の後は、積み込み作業をし“波のある海へ”。久々に大竹を感じさせる海に出会い、ウォーミング・アップから、チューブ・サーフィン。お昼休みもレスキューボードで十二分に波乗りを楽しませてもらいました。

内容はと言いますと、波のあるところでのレスキュー練習。大竹で育った自分にとっては当たり前の練習でしたが、波のしらないベネズエラのライフセーバーにとっては自然の厳しさを非常に感じる辛い練習だったようです。

昼食をかきこみ波乗りを楽しんだ後は、ビーチフラッグス。ベネズエラでの競技会開催を見据えて、ルールや細かい注意点・会場作りなどの説明から入り、実際に審判やスタッフ・選手に分かれて競技をしました。競技会ルールは世界共通な部分がほとんどなので、自分もかなりの部分で彼らの理解に貢献できたかなと感じています。

波のあるビーチを後にし、宿に戻った後は再び、学科講習。ILSの溺水統計とアメリカのライフガードの紹介でした。

溺水統計表(全世界の溺水事故の97%が途上国と呼ばれる国でおき、98%が遊泳禁止の海や川、どぶや、水路で起きている)の現状を踏まえ、ライフセーバーの最も重要な義務は水泳やライフセービング技術の指導含めた普及・事故防止活動であると力強く語ってくれました。アメリカ・ベネズエラそして日本、ガードの形は大きく違いますが、私たちに託された義務“事故を未然に防ぐための普及活動”は同じなのです。

講習会最後の夜はBBQで、インストラクター間の友好を深めながらまったり語り合うことができました。去年の講習会の打ち上げは仕事の関係で参加できなかったので、非常に貴重な時間を楽しむことができました。

講習会は最終日に続きます。

3日目の内容
チューブ・レスキュー
ボード(波乗り)
ビーチフラッグス
学科:アメリカのライフガード、ILS溺水統計

写真:久々の積み込み作業



写真:ボードから沖を眺めて



写真:休憩時間



写真:ビーチ・フラッグス決勝(自分、残り2本までは残っていたんですが…)


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講習会2日目

2日目は前日の夜が遅かったのもあって、1日目より30分遅い7時スタート。
ともあれ、ウォーミング・アップの後は2人組でのフィンを用いてのレスキューチューブレスキューリレー、溺者・レスキューアーを交互に4回ずつ行い、順位を競い合いました。海に背を向けることなく、フィンを履く大竹流の方法はここでも健在でドルフィンスルーの合間にフィンを装着する伝儀(過去の先輩方の試行錯誤に感謝です。)はベネズエラのライフセーバーの目を見張るものもあり、チューブの巻き方など細かな所で時間短縮を成功させた我がバディが1番で帰ってくることができました。

スイムやランの能力だけでなく、フィン装着やチューブの巻き方といった細かな技術の積み重ねが大きな時間短縮に繋がると身をもってアピールできたと感じます。

朝食の後は、CPRの模擬授業。ガイドライン2005導入・ベネズエラライフセービング協会版CPRを再確認。まだまだ全ベネズエラでのCPRの方法の統一が図られていないこの国の現状を踏まえながらも、脈の確認などを含むガイドライン2005よりも若干高度な試技を、ライフセーバーは自信を持ってやっていきましょうとのことでした。

CPRの後は模擬講座。私たちのグループが担当のレスキューコンポーネンツのシグナルから救助の発表でした。救助の部分では、ライフセーバーの日頃の訓練と、状況判断の差が非常に出る点であることを話した上で、常に最善の方法を選択することが必要であることを話すと共に状況に合わせたレスキュー例を紹介しました。私自身にとってもレスキューの選択肢を増やすことのできた今回の講習は非常に有意義でした。

模擬講座の後はピーターさんによるカレントの講義。リップカレントのでき方、種類の復習でした。自分の理解が深まっているのもあるのでしょうが、ピーターさんの説明は彼の第2外国語のスペイン語であると思わせないほどわかりやすく、こういう風に教えれば、より理解が深められるのだなと感じるすばらしい講義でした。今後のベーシック講習でさっそく活用させてもらおうと思います。

午後は、再び海へ。頚椎損傷者の発見から確保、バックボードへの固定までを含めて順を追ってパート練習。日本に比べるとかなり雑な確保・固定でしたが、ライフセーバーの人数の少ない現状では、それが今考えられる最善の方法とのことでした。どこの国もライフセーバーの人員確保は最大の課題のようです。

夕食の後は、連夜の星空教室。模擬授業では、捜索の講義をしました。日本での現状を踏まえ、アメリカ大陸で基準とされている捜索開始後1時間(蘇生可能性の残る時間)という限られた時間でどのような捜索を行うか、発見後の対応・関係諸機関との連携について説明しました。私の浜でも実際にやっていることですが、救急車を呼ぶのではなく、管轄の最寄りの消防局や自衛組織の長に連絡を取ることが、緊急事態により効果的であることや、ピーターさんより“もの(ヘリコプターや巡視艇)がない”と嘆く前に、今もっている機関と連携を取っていくことが大切。アメリカもそのようにして、今の連携を確立してきたと、Bay Watchの世界は長い歴史の上に出来上がったものだと教えていただきました。

2日目もあっという間に10時を回る密な講習でした。
この続きは、講習会3日目へ。

2日目の内容
学科:CPR、カレント、捜索
バックボード・頚椎損傷処理

写真:カレントの学科講習



写真:バックボード講習


講習会1日目

講習会1日目は朝6時30分からのフィットネスからスタート。フォロー・ザ・リーダーのアップから、グループ分けのラン・スイム・ラン、キャリーなど朝から盛りだくさんの2時間のトレーニング。

朝食の後は、シグナルの確認を含めた終始チューブでのレスキュー練習。
とりわけベネズエラで使用されるILS標準シグナルは、オーストラリア式の日本のシグナルと異なるため、とっさに言われたときに混乱していましたが、ピーターによる細かな説明ですべてのシグナルを整理することができました。ILS標準では、頭の上にまっすぐにチューブを立てると、浜に戻れではなく、沖に向かえになってしまうのでご注意を。

軽溺・重溺、キャリーなどを復習を、みっちりすることが出来ました。

遅い昼食の後は、夜からの学科&海での模擬講習の各担当に分かれての講習準備。自分も2日目のレスキューコンポーネントのシグナルから救助までのパートと、捜索を担当させてもらいました。

ベネズエラ版の学科教本を開いて、電子辞書片手に作業開始。慣れない専門用語と日本とは違うシステムについての質問に丁寧に答えてくれ、解説してくれたベネズエラ指導員に感謝です。

夕食の後はピーターさんによるILS概論と学科模擬授業。ILS概論ではILSまた前身のFISの歴史背景や目的、今後のミッション、裏話など貴重な話を聞くことができました。

学科模擬講習ではレスキューコンポーネントの一番初め“発見~行動”で器材の選び方や監視の仕方、コミュニケーションなどの説明のあと、今後どう改善していくかということまで話し合いあっという間に22時を回ってしまいました。日本の指導員養成講習会でも創でしたが、より高めていこうという意思が強い人たちが集まって、話をすると何時間あっても時間が足りないのが現状です。

予定の模擬講習は全部終わりませんでしたが、1日目の長い講習会はこれで終了。前日の移動疲れもあったのか、皆ぐっすり眠りました。

講習会は2日目に続きます。

1日目の内容
実技:チューブ・レスキュー
学科:ILS、レスキューコンポーネンツ

写真:レスキュー練習終了!



写真:星空教室



写真:もちろんユニフォームの贈呈作業も続いています。


指導員スキルアップ講習会

11月21日から24日の4日間。ベネズエラの首都カラカスに程近いアラグア州の海岸でライフセーバーインストラクター講習会が行われました。

ベネズエラの指導員講習会は2年に1度のペースで行われており、ここ6年間の3回はILSからPitter Davis氏(以下ピーター)が、交通費・宿泊食事代のみの無給で指導員として来べネしてくれています。ピーターはテキサス州ガルベスタン島ライフセービングクラブを拠点とし、ILS指導員としてアメリカでのライフセービング活動だけでなく、ベネズエラ他、メキシコでの指導員の育成・コロンビアのライフセービング協会発足等に携わっています。

水辺の溺水事故の97%がいわゆる発展途上国と呼ばれる地域で起きている現状から、途上国におけるライフセービングの普及は非常に重要であると彼は話してくれました。

講習会の内容は、ピーター氏による講義と私たちベネズエラ指導員による模擬講義とそのフィードバックに2つに別れて、朝6時半から夜10時まで海と星空教室でみっちり行いました。講習会の細かい内容は引き続き、更新させていただきますので、そちらをご覧ください。
久々に、息が切れるまで泳いだ。走った。勉強したっという4日間は、非常に有意義でしたし、今後自分の浜でのライフセーバーにフィードバックすることもたくさん学べました。

オーストラリア式のライフセービングを基本とする日本のライフセービングはアメリカン・ライフセービングと多くの面で異なりますが、その違った技術と考えを知ることで自分の選択肢を十二分の増やすことができます。2つ異なるライフセービングを知ることは足して2になるのではなく、3にも4にもなると改めて感じた4日間でした。

このような貴重な機会に招待してくださったYMCA Caracas(現地ライフセービング協会)のWandaさんには本当に感謝です。

彼らと過ごせる時間も本当に限られてきましたが、最後までお互いのライフセービング向上のために時間を共有できればと思っています。

取り急ぎ、講習会実施の報告まで。追って内容を更新します。

写真:ILSインストラクター・ピーターさんと



写真:全員集合(今回は総勢12名(自分を含む)のインストラクターが講習に参加しました。)


贈呈作業はまだまだ続く

帰国準備のための手続きで首都に上がっていたので、その時間をちょっと利用して1日だけガードに行って来ました。もちろんユニフォームも両手に抱えて…。本日で通算25日目。2年間で30日という目標も達成が現実味を帯びてきました。達成までに必要なことは、常に元気でいることですからまだまだ気を抜かずに生活していこうと思います。

常夏のベネズエラでも今はオフ・シーズンと言うことで人の入りは少なかったですが、パトロールユニフォームを配るという別のミッションもあったので、少ない遊泳者数に助けられました。
今日の収穫は、なんと言っても代表の日課に同行できたこと。クラブの代表・ワルテルさんはバルガス州のライフセービング連盟のトップでもあり、本日は8時から2km強の遠泳で、管轄の東の浜まで移動。そこから一件、一件の浜茶屋・売店に挨拶周り。売店の定員はコロンビア人も多くいますが、漏れなくすべてがラテン人、他愛もない話は永遠と続き2kmの道のりを1時間以上かけて戻ってきました。パトロールキャプテンの大変さがよくわかった1日でした。
ワルテルさんの当面の目標は、この管轄の2kmの浜に土日常駐のライフセーバーを配置すること。今は自分の浜で育てたライフセーバーを日替わりで配置していますが、賃金の問題や人材不足でまだまだ2kmの浜をカバーできる日は遠いようです。

年が明けると自分もこの浜から去らなくてはならないと思うと心苦しいですが、彼らの今後の発展に期待して、自分の今できることをまっとうしていこうと思います。

写真は、本日のビーチ



本日の贈呈成果(まだまだ気持ちでも体力でも負けない親父ライフセーバーズ。)









25年後、自分もこんな親父ライフセーバーになれるのか?楽しみです。

ちなみに、今週末はILS主催の指導員スキルアップ講習会に行ってきます。